GPSとカーナビ

カーナビはいまほとんどの車に装着されているし、外付けしても3・4万円で買えるほど車の装備としては一般化されているのでご承知でしょう。
上空には現在、たしか34ヶのGPS衛星が地球を廻りながら地上に向かって電波を発信しています。そのうち、最低3つの衛星からの電波をGPSが受信すれば理論上、現在地がわかり、現在地と目的地との差を計算して運転者にあっちの道だこっちの道だと、うるさいくらいに知らせるわけです。
移動中の車は衛星との位置関係が絶えず変化していますのでGPSはかなり複雑な計算がされているものと思います。

つまり車のGPSは常に現在地を自分自身で把握しながら目的地へ向かっての道しるべを運転者に提供しているわけです。GPS内部には膨大な量の地図データ(おそらく日本全国の道路データと道路の緯度経度だと思います)が収録されていて、行き先をセットするとそこの緯度経度に向かうための最適な道路を探し出し、常に現在地と対比させながら車を誘導する、そんな働きをしているのだと思います。

私がこれから説明する山で使うナビゲーションシステム、正式にはグローバル・ポジショニング・システム、略してGPSもカーナビとまったく同じ原理です。異なるのはサイズが小さいこととそれに伴い液晶画面も小さいこと、音声による誘導がないことくらいでしょう。
私は今から10年前にGermin社のVistaという製品(以後、単にGPSと表記)を購入しスノーシューはもちろんのことハイキングや登山に活用してきました。

どのような機能があるかというとそれはもう盛りだくさんでとてもすべてを使い倒せるというわけではありません。
便利な機能としては車で目的地に向かうときにするように、歩くコースを事前にインプットしておき、あとはGPSに誘導させる機能です。便利なのでよく利用します。
GPSに内蔵された地図にインプットしたルートが描かれ、そのルート上のどこにいま自分がいるのかが表示され、描かれたルートに沿って歩けば目的地に到達するのはカーナビと同じです。この機能は非常に高い安心感が得られます。
もしも歩くコースをインプットしていない場合でも、現在地は地図上に表示されますので、それが目的地に向かうルート上なのかどうかがわかります。

他には歩いた距離や次の目標地点までの距離、歩いた時間、止まっていた時間、現在高度、現在速度、最高速度、平均速度、電子コンパスなどなど、実に盛りだくさんの機能があります。
そして、カーナビと際だって異なる特徴は歩いたルートを数秒に一回という割合でGPS内部に記録していく機能があることです。それができることで山から戻ったらGPSをPCにつないで歩いた記録をPCのHDDに保存したり、PCソフトを使って地図上に実際に歩いたルートを再現することができます。自分が歩いたルートがあとから地図上で確認できる、これはとても楽しいものです。
デジカメで気に入った風景の写真を撮っておけばその写真は地図上のどこで撮ったのかもわかりますので良い思い出となります。

さて、山用のGPSのことはそれくらいにして、このホームページのテーマであるGPSロガーとは何者か? GPSと何が違うのか?
それを知ることで10万円前後するGerminのGPSを買う必要がなくなる、、、と私は言い切ります。

ロガーとは、「記録器」と訳していいでしょう。山用のGPSの豊富な機能の中、“記録”することに特化したものがGPSロガーであると思ってください。
何を記録するのか? それは時間の経過とともに変化する位置情報の記録です。
具体的には、歩いているときに1秒から数秒、数十秒ごとにGPS衛星からの電波を基に現在地の緯度経度や速度、時刻、標高、歩いている方角などを計算し、結果を記録(ログ)することに特化したGPSのことをロガーと呼びます。
一方、記録もするけれど地図を表示したり、設定してある目標地点やルートに沿ってハイカーを導いてくれるナビシステムのことを山用GPSとして分けています(私は)。

記録だけでナビゲーションをする機能はないのか、GPSロガーには? 
私が知っているGPSロガーにはありません。それだと山用GPSの担当ということになって10万円前後の投資が必要です。

なんのための記録なのか?
GPSロガーは本来、サイクリングの際に自転車の走行記録を採るために開発された製品のようです。
GPSと同じように自宅に戻ってPCとつないでどんなルートを走ったのかを見て楽しんで次回の参考にする、そのような目的で開発されたものであると私は認識しています。
その証拠に、ある種のGPSロガーには操作関係では電源ボタンしかないという製品があります。液晶画面もないから現在位置も速度などもわかりません。ただひたすら記録し続けるという、立派な根性の持ち主です。

ところが、GPSロガーにも液晶画面がついていて、そこに現在位置を表示させたり走行距離や速度などの情報を表示するという、山用のGPS並の機能を備えた製品もあるのです。

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